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Channel: 水彩画と俳句の世界
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四月の詩(初冠雪)

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            雲厚く春風頬を突き差しぬ(大津港) 

 楓の木の紅葉且つ散る鏡池   惟之

 焼芋の煙いぶりて坂のぼる

 初冠雪やうやく見せて比良遠見

 ふぐ鍋を囲みて明日の釣談義

 店先に棒鱈吊るし客を呼ぶ

 シクラメン真中を占めて生花店  捨弘

 シクラメン一人出窓に定まりて  幸子

 多種あるも炎のやうなシクラメン アイ子

 シクラメン葉陰に蕾五つ六つ  惟之

 会釈して駆けだす少年シクラメン  美枝

 店先に鉢植ゑ並ぶシクラメン  テル

 シクラメン日差し移らふ飾り窓  洋子

 口ずさみ一句授かるシクラメン  初枝

 シクラメンあれは二十歳の誕生日  秀子

    俳誌 嵯峨野 四月号(通巻第537号)より

    

 

 


花の寺法金剛院と雲竜図の妙心寺へ

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   法金剛院の庭園

JR嵯峨野線花園駅から近い関西花の寺、法金剛院と日本最大の禅寺、妙心寺に行ってきました。法金剛院は山門を潜ると待賢院桜の紅枝垂れが迎えてくれ、池には蓮の芽が覗いていました。また、池の回りの苔の緑がきれい。妙心寺は退蔵院の枯山水や瓢鮎図、また、法堂の狩野探幽の天井画・雲竜図や明智風呂などを見て来ました。

 蓮の芽のつんつん覗く池面かな   惟之

 人知れず池辺に土筆群れてをり

 星のごと無数に咲し苔の花

 水琴窟澄みて青木の花咲けり

 瓢鮎図の騒ぐ問答椿落つ

 花曇り見上ぐ竜の目動きけり

 CDの鐘を聴きをり花の寺

 椿咲く枯山水の不変の美

 境内の七堂伽藍松の芯

 

 法金剛院の山門

   見事な待賢院門桜

  青女の滝

  蹲踞と椿

 浄土庭園の土手回りの苔

  池辺の土筆

 

  退蔵院入口付近

 未だ二分咲きの紅枝垂桜

  退蔵院の枯山水庭園(狩野元信の築庭)

  瓢鮎図の摸本(日本最古の水墨画)

瓢鮎図の問答(部分) 

 鬼灯

 陰の庭(退蔵院)

  陽の庭(退蔵院)

 雲竜図の法堂へ

 書院での御茶席

  大方丈の松

  法堂入場まえのひととき

  雲竜図のある法堂への入場

 狩野探幽の大傑作、法堂天井の雲龍図。制作に8年かかったといわれる(パンフより)。

   明智風呂入口

 明智光秀の供養のために造られたといわれる浴室で、すのこ板が敷かれたサウナ風呂。

鐘楼が向かいにあり、風呂が焚かれたら合図の鐘が突かれる。

  仏堂

  法話があった某塔頭での枝垂れ桜

 

五月の詩(二年坂)

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          春祭(大津市唐橋)      

 船溜り茜に染めて初明り  惟之

 鳶舞うて遠山くきり初句会

 席題に狸とび出で初笑

 孫三人みんな二歳の初詣

 初髪の人とゆき交ふ二年坂

 大泣きてにつこり笑つてしやぼん玉

 しやぼん玉幼の駆ける赤い靴  美枝

 しやぼん玉飛んで子供の笑顔かな  テル

 ふるさとへ飛ぶ夢毀れしやぼん玉  洋子

 息一杯吸ひふくらますしやぼん玉  初枝

 しゃぼん玉夢の続きをせがまれて  秀子

 しゃぼん玉われの行方も風まかせ  捨弘

 風に乗り形いろいろしゃぼん玉  アイ子

     俳誌 嵯峨野 五月号(通巻538号)より

 

 

 

 

 

 

三大神社の藤の花

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      藤の花の蜜を吸う虻(草津市志那町 三大神社)

 草津市の指定天然記念物に指定されている三大神社の藤を見て来ました。この藤は樹齢400年(推定)の古木、穂が2m近くにもなり「砂ずりのふじ」とも呼ばれ、地元の人に親しまれています。古老の言い伝えでは、天武天皇(673年~686年)のゆかりの樹木であるが、織田信長の兵火(推定1571年)で焼失。その後、株元が芽生え、次第に繁茂して今日にいたっているといわれる。

   くたびれて宿かるころや藤の花  芭蕉

   藤の花長うして雨ふらんとす   子規

   藤垂れて病室まぎれなくにほふ  龍太 

   焼打ちに逢ふも芽生えし藤の花  惟之

   朝の日を零して垂るる藤の花

   ぶんぶん飛ぶ花より太き藤の虻  

   砂ずりの藤の古木や400年

    

 

  

  

伏見稲荷から泉湧寺、清水寺へ

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     六条山山道に咲いてた野辺の花

東山三十六峰の南端の稲荷山から清水山をハイキング。まさに五月晴れの絶好のお天気。人気の伏見稲荷は外国人をふくめ大混雑であったが、四ツ辻まで。おもいがけなく仲間と逸れてしまい、ここで10分休憩して再会を期待したが会えず。後は単独となったが、泉湧寺への山道を東山トレイルで先行する翁とベンチで並ぶことになり、思わず会話。「泉湧寺への道はわかりにくいですね。」。一号線地下道を潜り、清水山から二年坂までご一緒した。途中、清水山の墓地で迷うことになるが、「これがいい思い出になるんですね。」。神戸からこられた翁とは二年坂下でお別れして、私は東山山頂公園を目指すが、道がわかない。清水寺の地主神社の裏道をいったかと思いながら、東山山頂をながめて、高台寺の松の木のしたでおにぎり弁当をとる。知恩院の山門を潜り、青蓮寺の大欅を見上げて、東山駅にむかった。

JR稲荷駅ー伏見稲荷大社ー四ツ辻ー泉湧寺ー六条山山道ー国道一号線地下道ー清水山ー二年坂ー知恩院ー東西線東山駅   

 初夏の日を浴びて千本鳥居ゆく  惟之

 青空をじっと見つめて野の苺

 野苺を口に含んで陽の温み

 清水の墓地に迷ふて鬼薊 

 

  朝早くから混雑のJR稲荷駅

 参道から伏見稲荷大社大門

 京都市街と西山をのぞむ

 泉湧寺への最初のポイント、四ツ辻。ここから泉湧寺へは40分

 泉湧寺への道はわかりにくく、出会いの人にききながら往く

 石段の下りを行き、小さな橋を渡り、左折の案内(東山トレイル5)

 東山トレイル6 いよいよ泉湧寺も近い

 六条山山道の入口あたり

 国道一号線の出会いをめざして往く

 

 やっと国道一号線に出る

 山王神社手前の階段をおりる 

一号線地下道を潜る

国道沿いの清水山への階段にでる

 清水山墓地に咲く鬼薊

 墓地を通り抜けて左にしばらく行くと子安堂。

 清水寺本堂が目前に。

 清水寺境内

 清水寺の境内をぬけて、参年坂、二年坂を下る

 高台寺の高台より二年坂、清水山を望む。

 知恩院山門まえより、山門を見上げる。

 山門より新緑

 

タグボート

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 タグボート 50号 水彩 

今日から大津市歴史博物館で開催される第20回滋賀水彩展に出展の作品です。大津港のアリーナを背景に係留されているタグボートを描きました。スッケチは3月24日、寒く、強風で30分立っているのが限界でした。前後左右をロープで繋がれたタグボート。船の回りの古タイヤ、赤いドラム缶、遠くに係留されているヨット群とその帆柱。湖は荒れ、雲は低く垂れていましたが、こんな作品になりました。

 

 

 

第20回記念滋賀水彩展おえる

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第20回滋賀水彩展会場風景

 大津市歴史博物館で開催されました第20回滋賀水彩展は盛会裡におわりました。出品は81作品。最終日には県知事も来られ賑やかに全員集合の記念撮影。了解をいただきました作品の幾つかを紹介します。

 シャガールの月光冴える「しあわせ家族」  惟之

 菜の花も樹下に映えて疎水かな

 初夏の眼を見開いて「あそぼうよ」

 パラソルの日差しやわらかパン売る子

 タグボート知事と握手の初夏の展

しあわせ家族 T.Matunaga  朝日新聞大津総局賞

 

 色鮮やかな共演  三品二朗 読売新聞社支局賞

あそぼうよ J,Mashita

いらしゃい 中村義郎

ある刻 A.Murayama

スペルロンガの夜 T,Fujii

大きな木  古谷久子

大地 中塚 勝

 春の日  徳永征子

昼間の風景 斎藤修平

 

青葉の里 T.Fujiwara

時の流れ 増山恵子

タグボート  伯耆惟之  大津市市会議長賞

 会場風景2

六月の詩(鴨の陣)

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 校庭に雪合戦の声はずむ   惟之

 マタニティマーク付けゐて冬ぬくし  

 この先の航行禁止鴨の陣

 五羽六羽水輪かさねて鳰くぐる

 デコポンの大きな出べそ春隣

 茎立や背のランドセル小さくて  秀子

 茎立ちて葉牡丹くらり傾ける   捨弘

 茎立も雨をもらいてかがやけり  アイ子

 茎立の蕊の力の頼もしく    幸子

 みずうみと川の境界茎立てる  惟之

 茎立ちて粗末に置ぬ鉢一つ  美枝

 茎立ちて借畑はみな整理され  テル

 茎立やランナー過ぎる湖畔道  洋子

 茎立ちて忘れられたる畑の隅  初枝

       俳誌 嵯峨野六月号(通巻539号)より


第37回京都水彩会員会友作品展のご案内

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 第37回京都水彩会員会友作品展が下記のとおり開催されています。

ご高覧いただきますようご案内申し上げます。

 日時:2016年6月7日(火)~6月12日(日)

    AM9:00~PM5:00 最終日はPM4:00まで

 会場:京都市美術館 本館1階北展示室

        京都市左京区岡崎円勝寺町124 TEL:075-771-4107

 主催:一般社団法人 京都水彩会

 

第37回京都水彩会会員会友展終わる

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  ローデンブルグ  T.Nagai 

会場の入口付近では、クーペの自動車展が開催されるなか、京都水彩会会員会友展がおわりました。

出展作品の一部をご紹介いたします。

  塔ひかるローデンブルグの夏の宵  惟之

  日盛や赤き和傘はねねの道

  寄り添ふて日を包みをり樹の若葉

  夕映えて比良の集落屋根に雪

  魚道を次次のぼる鮎の水色

  日の射して蜻蛉とまりし秋桜

  アトリエは裸婦と二人や夏に入る

  会場の外はクーペの夏の展

東山ねねの道  阪本隆男 

  

 楽しい樹  村端カネ子

  比良夕照   渡辺徳一郎

 初春のぼり   大西善和

  秋桜   y.Tabara

  湖北  林 澤野

  アトリエの二人  藤原和利

円卓  木村一三

  牛尾神殿拝殿  N.Hoki

   会場風景

  クーペ自動車展1

  クーペ自動車展2

   クーペ自動車展3 アルファーロメオ

 

 

 

 

 

 

 

   

長命寺から津田山へハイク

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  津田山の岩場から沖島、比良の山並みを望む

正に梅雨晴間(金・雨、土・晴、日・雨)の一日。比良山系からの琵琶湖の対岸、西国31番札所、長命寺から津田山にのぼり、国民休暇村の温泉に浸かってきました。土曜日といえど、一人のハイカーしか出合えなかったが、絶景の湖を望み、珍しい山野草に出会い、ホトトギス、夏うぐいすの木霊すハイクを楽しみました。反省会のビールの味は一入でした。

 JR近江八幡駅バス停ー長命寺バス停ー長命寺本堂ー登山口ー長命寺分岐ー鞍部ー津田山ー御霊岩ー渡会分岐点ー舗装道路ー近江八幡国民休暇村ーJR近江八幡駅

  老鶯の木霊す山や湖は青

  蟻を刺すといわるる花や蟻通し

  梅雨晴間道案内は六地蔵

  ネズミモチ小糠のよふな花散らす

  島影にヨット行交ふ青き湖

  島影に白波ひかる夏の湖

  湖に遊ぶ子の声ほととぎす    

 石段の登り口は薄くらい。

  本堂まで約30分、鶯に背を押されて808段を登る。

うり

 西国第31番札所長命寺本堂

 本堂まえに置かれた向日葵のような瓦(天保13年の刻あり)

 お参りを済ませ、津田山への登山口のある駐車場へむかう

 駐車場の六地蔵まえを通り、ガードレール右に津田山への登山口がある

 緑はきれいなリョウブの山道を津田山へ

 出合った単独登行の女性に「蟻通し」というの白い二輪の花の咲く山野草を教えてもらう

 「ネズミモチ」という小さな花を沢山つける山野草

  津田山山頂近くの岩場より、対岸の比良山系、沖島を望む

  津田山三角点近くの祠

 津田山三角点と山頂(424.5m)。別名は姨綺耶山(いきやさん)

  女性性器に似た大岩。高さ5m、幅8mほど。天照〇〇神

  小豆ヶ浜との分岐点。こちらで昼食

 杉の大木

  スギ林の林道をゆく。木漏れ日がきれい

  舗装道路を右へ300m。国民休暇村へ。ほぼ予定の時間13時40分

  休暇村東館より、沖島を望む。温泉に浸かり、バス待ちの缶ビールを頂く。

  宮ヶ浜の湖岸。沖島を望む。のどかな景色、子供たちが泳いでいた。

 

 

 

 

仰木の棚田

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   仰木の棚田 6F 

 湖水会のメンバーで昨年雨で中止となりました仰木の棚田を描きました(5月12日)。JRおごと温泉駅に9時30分に集合して、車に乗り合わせ棚田に向かう。棚田は水田のころが一番。写生場所は迷ったあげく、電柵の間からみた、やはり馬蹄形この場所に落ち着きました。

  水田映ゆ比叡の山すそ椎若葉  

  飛び交ふて水田ついばむ群つばめ

  白鷺の影を水田に五羽六羽

  まだ水に風も慣れぬ早苗かな

 

春の雨

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    朝日に照らされた草の花房。紫いろの鯉が群れて泳いでいるよう。大戸川川原にて。

  山襞を昇る法螺の音春の雨  惟之

  屋根替や路地に捨てらる鬼瓦

  春の日に初めて乗りぬ三輪車

  啓蟄やつはりの母を気遣ふ児

  点滴を待つ間の雛コンサート

  水槽が晴れ舞台なり熱帯魚  捨弘

  熱帯魚患者迎へる医師の棚  美枝

  熱帯魚恋するごとく向かひ合ひ 惟之

  水槽を堂々巡り熱帯魚    幸子

  待合室しずかに恋の熱帯魚  アイ子

  水槽の中は穏やか熱帯魚   テル

  大海を知る術もなく熱帯魚   洋子

  遠き日の吾子の瞳や熱帯魚  初子

  熱帯魚夢見は未だ外つ国   秀子

      俳誌 嵯峨野 七月号 45周年記念特集号(第540号)

 

  

 

 

 

かやぶきの里美山

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        赤いポストと紫陽花(京都府南丹町美山町北)

 2016年7月7日、12年ぶりに かやぶきの里、美山に行きました。草津駅を8:00発。湖水会のメンバー12名。チャーターバスは渋滞の一号線を抜け、京滋バイパス~名神高速~京都縦貫を走る。亀岡では牛松山、愛宕山を右に見て、園部ICで由良川を渡る。日吉町から車窓の景色は一変。由良川上流の美山川流域のかやぶきと屋根が緑にマッチしてがきれい。予定より早く10時すぎに美山に着きました。赤いポストやお地蔵さん。なつかしい風景をカメラに収め、カフェギャリー彩花へ。Mさんのお迎えを受ける。さっそく写生地を捜しに練り歩き。

 八幡の朱き幟や雲の峰   惟之

 かやぶきの里に集いて星祭

 師も見上ぐ栃の巨木や夏の雲

 ひさかたの美山の佳人立葵

 青蛙君も神社へお参りか 

  なつかしい美山の景色。 

 

 

  まずは赤いポストが迎えてくれる

  鯖街道まえのお地蔵さん

  稲荷神社の樹齢400年と言われる栃の木

  民族資料館

  鎌倉神社の鳥居

  神社階段に青蛙。

  この構図で描こうと決めて弁当を食べる。すぐにパラパラ降り出したのであきらめる。

 

この難しいかやぶき3軒連なる場所で描く。いつものとおり場所選びに時間を要した。ものすごく難しい。Nさん、これが描ければ一人前とのこと。どうやら、私には遠い話。

  美山川(由良川上流)を見下ろす、八幡神社まえ

 ちぎりえ展のカフェギャラリー彩花

 

 作品をまえに記念写真

 

 

 

 

 

 

 

  

西瓜切る

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     西瓜切る 6号 水彩 

 切り方も味のうちなり西瓜食ぶ  雄峰

 初ものをたたいてて選ぶ西瓜かな  静風

 逝きし子の最後にねだりし西瓜かな  皆子

 西瓜手に顔うづめたる園児かな   直子

 幼き日西瓜吊るせし井戸つるべ   博女

 光るもの皆吊り終えし西瓜守    稔

 西瓜切る母に寄りくる子の瞳   祐枝女

 西瓜畑敷藁にくる群雀     稔子

 等分の西瓜をさらに小さく切る  近子

 健康にどうやこうやと西瓜食ふ  晴子

    俳誌 嵯峨野 十月号(通巻第495号)より

 


八月の詩(退蔵院三句)

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      室町時代の画聖狩野元信の枯山水の庭園(京都・退蔵院)

 瓢鮎図騒ぐ問答椿落つ  惟之

 椿咲く枯山水の不変の美

 陽の庭陰の庭あり桜二分

 泥水にのの字のの字の蝌蚪の紐

 春動く幼の描くクレパス画

 父の日に合わせて家族写真撮る 幸子

 父の日や今年は父の五十回忌  テル

 父の日の親子と犬と夕散歩  洋子

 謡本出して父の日なりしかな  初枝

 父の日や戦後語らず逝きし父  秀子

 父の日や今の暦のふと淋し   アイ子

 父の日や父は背中でものを言う  捨弘

 父の日の遠き日の文抽斗に   惟之

 父の日の酒一合に酔いにけり  美枝

    俳誌嵯峨野 八月号(通巻541号)より

 

 

 

 

 

 

美山かやぶきの里

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  街道沿いのかやぶき(京都府南丹市美山町北) 6F 水彩

12年ぶりに美山町のかやぶきを描きました。美山町のシンボル、赤いポストをすぎた最初の辻を左折し、公民館の階段をのぼり、少し見下す構図。数人のメンバーが描いていたが、小生もこの場所ときめて座り込む。街道沿いに三軒のかやぶきが連なるこのポイントは、きわめて難しい構図であった。

  かやぶきの千木かさなりて夏の雲  惟之

  

 

 

 

 

布草鞋と夏帽子

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   布草鞋と夏帽子 水彩 F6

 写生会で描いた草鞋と夏帽子。草鞋は布製でやわらかい質感がなかなかむづかしい。人形と草鞋が準備されていましたが、急遽、私の帽子と入れ替わりました。背景のレモンイエローがブルー系のクロスと帽子にマッチ。

  旅ごころ抱く草鞋や夏帽子  惟之

  写生風景

   講評風景 

 

九月の詩(立夏)

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     かりがね地蔵のある大戸川、瀬田川合流付近(大津市黒津)

 鉈彫の小さなほとけ春燈   惟之

 朝日差す房の紫ゆらす虻

 スーザフォーン湖岸に響く立夏かな

 山麓の水田に映ゆる椎若葉

 大蓼の花の波打つ舟乗り場

 草笛の思ひ出多き少年期  捨弘

 草笛を競いし頃を懐かしむ  アイ子

 生駒山みて草笛吹きし少年期 惟之

 草笛の聞こゆ山手の介護園  美枝

 畦道を草笛吹く子かけてゆく  テル

 草笛や弟ひとり兄ふたり   洋子

 下校の子鳴らぬ草笛懸命に  初枝

 草笛や草原抜ける風さやか  秀子

 吹くも良し聴くもなお良し草の笛  幸子

        俳誌嵯峨野 九月号(通巻542号)より

 

10月の詩(花菖蒲)

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                 深泥池畔に咲くカキツバタ(京都市北区上賀茂深泥町)

  ゆつくりと竿差す舟や花菖蒲  惟之

  妻の顏よりの大きな七変化

  夏空へポプラ聳えて子等の声

  葉隠れに蛇の子がゆく深泥池

  梅雨晴間堰全開の怒涛かな

  愛犬の墓石をのぼる蝸牛

  蝸牛雨宿りする葉裏かな   美枝

  雨上り葉裏につきし蝸牛   テル

  歳月の重さを背負ひ蝸牛   洋子

  かたつむり道を残して隠れけり  初枝

  右まはりそれとも左蝸牛   秀子

  世の中はなるようになるさ蝸牛  捨弘

  でで虫の一筋光る道しるべ   幸子

  雨の中ひとりで遊ぶ蝸牛   アイ子

      俳誌嵯峨野 10月号(通巻第543号)より

 

 

 

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