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Channel: 水彩画と俳句の世界
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日本遺産 沖島をめぐる

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       沖島の舟溜り

沖島はびわ湖最大の島。近江八幡市の沖合約1.5kmにあって、周囲6.8km。約140戸、約300人が暮してします。淡水湖の島とては、日本で唯一人が定住していることで知られている。島の大部分は山地が湖岸に迫る地形で、西南の狭小な平坦な平地に人家が軒を接して密集し、その間を軒下道がつづく独特の集落景観を形成しています。生業は漁業を主とし、かたわらに農業を営むほか、ふるくは石材業がさかんでした(平成27年度 滋賀県教育委員会事務局発行 日本遺産沖島より転載)。

 JR近江八幡駅ー堀切港(10:15)ー沖島港(10:25着)-奥津島神社ー周辺散策ー沖島漁漁会館ー沖島港(14:15発)-堀切港(14:35着)-JR近江八幡駅

 桟橋は猫の居場所や秋日和   惟之

 犇めける屋根より望む秋の湖 

 軒下の神へ道や秋桜   

 軒下は貝殻の道秋の昼

 舟陰に猫の居眠り秋の午后

 農機具の壊れた車輪秋日差す

 沖島や絵馬に射し入る秋日かな

 さよならと子等と声かけ秋の船

 沖島の錨を照らす十三夜 

うっすらと遠景の山並みは比良山系。中央から左の山並みは長命寺山から津田山。右の島影が沖島。堀切港より

 桟橋の猫 この場所がここち良いらしく、出歩いてはここに来る

10:15発の沖島通船に乗船。桟橋は2016年4月にリニューアルされた(堀切港)

  狭い平地にぎっしりと民家が並ぶ沖島漁港

 沖島漁港に停泊の漁船と民家 

 本日の漁はお休み。遠方の山並みは鈴鹿山系の霊仙山。

自転車、洗濯物、流し場などが道端につづき生活感がいっぱい

島の移動はもっぱら自転車。

自転車が点在。シーツの干物がズラリ

 軒と軒がすれ違う道を神社へむかう

 神社から見下ろした民家の屋根

 狭い境内の入口に鳥居が立つ

 石段をのぼり、奥津島神社にむかう

 

 

 境内に課外学習の子らが集う 

 軒がひしめく如く民家や蔵が建つ

奥津島神社の絵馬

奥津島神社の拝殿と本殿

 軒の触れ合う道には貝殻がつづく

 湖岸の道で網の手入れに余念の無い人

 赤い屋根と赤い板塀の民家がつづく湖辺の道。洗濯干しのハンガーが吊り下り、自転車が並ぶ。

網の手入をする人と湖辺に林立する干し竿

 壊れた桟橋へつづく石階段と青い湖

 雑然とした倉庫風の建物。

 通りかかりの長老には「旅みちづれと言われるが、旅は水ずれ。琵琶湖を描かないと。あの水平線のごとく沖島の人はみんな平等」といわれた。この鉄塊は錨とのこと。

 この景色。描きはじめたが、描けない。

えび漁の丸かごを手入れ

倉庫の横にみつけた鮒づしの小屋

ぎっしりと鮒づしの樽が並んでいた

 漁の休みには網を干す

沖島漁業会館

 東近江からの小学生。帰りの船から「さようなら さようなら」と手を振ってくれた。


近江路の三尾山、乙女ヶ池、大溝城跡の散策

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     三尾山山麓のみどりに映える柿の木

 近江古道の万葉歌碑や壬申の乱の古戦場であったと言われる近江高島の三尾山に登ってきました。三尾山は最寄駅から徒歩で行ける山。しかし、道標が少なく道に迷い、ヒヤリとしました。帰り道は歌碑由来の乙女ヶ池や浅井三姉妹のお初が生きた大溝城跡に寄って、秋の一日を楽しんできました。

 JR近江高島駅ー案内版ー登山口ー三尾山(375m)ー鉄塔ー乙女ヶ池ー大溝城跡ーJR近江高島駅    

  万葉の歌碑の古道や赤まんま  惟之

  街道を見守る石仏吾亦紅

  椎茸の寄り添ふ二傘山のぼる

  鉄塔の聳ゆる山や秋迷う

   むら薄ぐんぐん伸びて電車ゆく

  万葉の里を彩る柿たわわ  

  初のゐた城の石段赤まんま

  ガリバーの曳きし帆船秋の町

  

  JR近江高島駅から線路沿いに案内版をたよりに南へ

 「近江湖の辺の道」の案内版

 

 

 万葉歌碑のある旧西近江路へむかう。鉄塔のみえるの左の山が三尾山。

歌碑に出会い、コースの確認。

どうやらこの道が旧西近江路らしい。

 ひっそりと湖へ向いてる野仏。旅人の無事を祈るようーー。

やっと登山道入口みつけた

 落葉と枯れ枝ばかりの山道に椎茸。「原木椎茸ですね」とMさん。ここで一句との会話。

 長法寺跡の表示

 この辺りはまだ踏まれた道がある 

 だんだん道があやしくなる。このあと道が途切れ、戻るか、どうするかの判断に迫られる。 

鉄塔の電線をみつけ、三尾山らしきところにでる。一同、やれやれと昼食。

 

ブナの大木に出会う下り道

根っ子のまわりにロープがはられている急坂をくだる。

 

 乙女が池と北側の湖岸。薄曇りで眺望はよくない。晴れていたら伊吹山、竹生島、海部大崎の半島や湖北の山山がみえる。 

 林間の木漏れ日と背景の緑が美しい。無事に下山できてよかった。

下りてきた三尾山を振り返る。何年かまえ、田植えのころ、ここの棚田、湖西線、山並みをかいたことがある。

 鉄路のガードを潜り乙女ヶ池にむかう。 

 

 乙女ヶ池の南桟橋 

 大溝城跡の石垣

 1300年前の万葉歌碑と壬申の乱の歴史が刻まれ、この地は北陸道と若狭道の水陸交通の要衝で旅人の往来が多かったようです。

 浅井三姉妹のお初と大溝城のゆかりが示されている案内版

 城跡の階段に赤まんまがきれい

 大溝城跡の天主台よりの深い緑 

  JR近江高島駅まえの草の花

JR近江高島駅前で帆船を曳くガリバー

 

11月の詩(葉桜)

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  明けの川辺に咲く鶏頭花    

 焼き上がる小鮎の香り小屋に満つ   惟之

 朝焼や黒き鳥来て枝ゆるる

 蜘蛛の囲の繕ひの跡うつすらと

 葉桜の木漏れ日浴びて艇かつぐ

 みんみんと蝉を呼びをる幼かな」

 瞑想の木蔭のベンチ落し文   洋子

 落し文探し当てたる夫の留守  秀子

 落し文洒落たる名前貰ひけり  捨弘

 雨上がり庭で見付けし落し文  アイ子

 かやぶきの美山に拾ふ落し文  惟之

 落し文開く一人を囲みをり   美枝

 磴髙し一つ見つけし落し文   初枝

 

 

 

 

第11回青いアトリエ水彩画展ご案内

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 第11回青いアトリエ水彩画展(2016)をご案内申しあげます。ご高覧いただきますようお願い申し上げます。

日時:2016年11月8日(火)~11月12日(土) AM10時~PM4時

場所:大津市生涯学習センター 1階キャラリー

   大津市本丸町6番50号 TEL 077-527-0025

作品展示:風景、静物など約30点

   

    

青いアトリエ水彩画展おえる

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  秋桜(愛東マーガレットステーション) F6 大蔵美耶子

 11月12日(土)、第11回青いアトリエ水彩画展を無事おえることができました。今回より大津市生涯学習センターで開催しましたが、会場が広なり、多くの方々にご来場いただきありがとうございました。頂きましたアドバイスやお心お心遣いに感謝しております。これらを今後の糧として制作に励みたいと思っています。  

  かやぶきの千木かさなりて夏木立   惟之

  秋暁の湖の目覚めや伊吹山

  島影に小舟行き交う夏の海

  山麓の水田に映える椎若葉

  空を突くヨットのマスト湖平ら

  君子蘭聖火の如く咲き満ちて

  晩秋の石橋流る水の音

  影薄き林檎は吾のごときかな

  葉桜の一の舟入り伏見酒

  朝捥ぎの竹の子盛られ頼もしや

  田植え待つ水田の棚田朝日照る

  軒下にキャンバス立てて秋描く

   疏水の始まる所(浜大津観音寺) F8 長井房枝

  美山の里 F8 大田厚子

 

   仰木の棚田 F6 中村忠治

  かやぶきの里(京都美山) F6 伯耆惟之

  湖北秋暁 F30 伯耆惟之

  会場風景

  

 

朱雀の庭いのちの森の吟行会

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  平成の日本庭園 いのちの森の黄葉(梅小路)

 高槻欅句会のメンバーで梅小路の朱雀の庭、いのちの森で吟行会をしました。終いの句会となり、忘れ難い句会となりました。集合の時間を勘違いして、皆なに迷惑を掛けてしまいました。快晴の秋空。京都駅から15分ばかりの線路沿いを梅小路の朱雀の森へ。団栗を集めている子らと語り、四人乗りの子らの乗ってる乳母車と出会ったりして、朱雀の庭に着きました。参加は心太、すてひろ、、ひろよし、よう子、てる子、ひさ子さんらと私の六名。久しぶりの心太さんは大活躍。都合で吟行句の一部のみの紹介をお許しください。また、お世話頂きましたよう子さん、ありがとう御座いました。

  五感にも齢あるらし秋の風  心太

  遠景も近景もみな紅葉かな

  長考の果てに目移り紅葉散る

  秋空の苑を支ふる水鏡

  秋深し再会皺を数へ合ふ

  遠慮して咲ひてゐるよふ花八手  惟之  

  万両を池端に見つけ水の音

  色鳥や木漏れ日浴びて橋わたる

  小春日にきらりと流る野筋かな

  櫨紅葉池に映りて汽笛聴く

  木漏れ日の溢るる森や遠汽笛  

  方丈のおにぎり句座や白障子

  

  満天星紅葉いのちの森に赤く燃ゆ  よう子

  

 木漏れ日の森林浴や小春風  ひろよし  わたくしのいのちの森の森も秋の色  てる子

 

  草もみじ野筋の水は七曲り すてひろ    

 

  梅小路見逃しさうな実万両   ひさ子

 櫨紅葉遙か茶室の屋根ひかる  惟之

 櫨紅葉池辺に立ちて野筋見る  惟之

  耀ひて数へて幾つ花八手   惟之

   梅小路紅葉のはざま滝落つる  惟之 

  紅葉の頭に広ごりて皆なごむ  惟之  

  紅葉葉に隠れてひとり男ゐて

 

晩秋の石橋

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         晩秋の石橋(大津市坂本) F8

日吉大社の大宮川に架かる大宮橋。晩秋の頃こはとくに写生するひとが多い。橋下は暗く、風がぬけてきて肌寒い。堰になっている石はこのように赤く、川底の石も赤い。叡山から流れる渓流の鉄分が染めた赤色。周りの紅葉とマッチしている。境内を流れる大宮川にはこの橋の手前に走井橋、そり橋の二宮橋があり、日吉三橋といわれている。いずれも花崗岩で、1669年設置された。

    晩秋の石橋ながる水の音  惟之

    

十二月の詩(夏の灸)

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          青空に無患子の実の彩りて 

  山麓の緑雨にけぶる牧場かな   惟之

  ミニカーをリュックに詰めて夏帽子

  おおうれし逆児もりし夏の灸

  蹴り上げて花火聴いてるお腹の児

  黒焦げの写真は兄ぞ原爆忌

  後の月亡夫の能管聞こえさう   初枝

  ビルに出てビルの谷間の十三夜  捨弘

  十三夜明かりいただき母のこと  幸子

  十三夜仁王の小指欠けてをり  惟之

  恙なく一日安らぐ十三夜    美枝

  戸を開けて友を待ちをり十三夜  テル

  遅咲きの笑顔の女十三夜   秀子

      俳誌嵯峨野 十二月号(通巻第545号)

 

 

 

  

 


宝ヶ池の紅葉(メタセコイア)

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    メタセコアの紅葉(京都・宝ヶ池) 8F 水彩  京都・宝ヶ池のメタセコイアの紅葉を描いてきました。地下鉄国際会館に10:00集合。写生会の参加は6名。4名は宝ヶ池から対岸の紅葉を国際会館と比叡山を背景にした景色。2名は四阿とメタセコイアを前景に池を入れて描きました。このメタセコイアの紅葉に圧倒され、頭がくらくらする想いでした。燃えるような紅葉を見上げて描くのは、とてもむつかしい。最近、絵の中に出来るだけ生活感を表現してみたいと感じています。丁度、四阿でストレッチしていた女性、そして子供たちが大勢あつまっていました。そして、こんな絵になりました。     大紅葉宝ヶ池に聳えけり  惟之    園児らの声弾みをり紅葉池    おしどりの水輪重なり大比叡  

石山寺御開帳

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  石山寺33年目御開帳の如意輪観音のスッケチ F2

 本年は石山寺33年一度の御開帳の年に当り、12月4日が最終日であった。御閉帳近くは長蛇の列であったが、早く出かけたのでスケッチができました。本尊の如意輪観音は1078年に焼失したが、1096年に再建されたといわれる。髙さは3m(当初は4.2m)でとても優しい顔をされている。

  石山の石にたばしる霰かな  芭蕉

  観音の目尻やさしき冬のばら  惟之

  冬満月仁王の小指欠けしまま

 石山寺東大門

 阿形

 吽形               

 

  参道の桜紅葉

 石山寺の硅灰石

石山寺硅灰石の案内。硅灰石は、石灰岩と地中の花崗岩と接触し、熱作用で硅灰石が生成したと記載されている。大正11年に国の天然記念物に指定された。

 石山寺本堂。巨大な硅灰石の上に立つ。如意輪観音の台座も硅灰石に座っていました。

 月見亭と紅葉

 境内につられている御開帳提灯

 紅葉を見下ろす

 巨大な硅灰岩と参列者

 御閉帳のまじかも参拝の行列がつづく

 門前のおみやげや

  芭蕉句碑 石山の石にたばしる霰かな  (石山寺観光駐車場にて) 

 

 

  

 

一月の詩(無患子)

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               立木山と大戸川沿いの散歩道

 青柿の色づきそむる夜明けかな   惟之

 無患子を空へ数へてあおあおと

 里山に横一文字の曼珠沙華

 ライオンの貌まのあたり秋暑し

 秋暁の川面飛び立つ鳥の群れ

 猫の鈴塀に移りし神の旅     美枝

 庭の木木急に生き生き神の旅   テル

 出雲にて首脳会談神の旅    洋子

 神の旅誰と誰とを結ばうか    捨弘

 観光かね誘ひて帰参神の旅   幸子

 阿蘇山の爆発噴火神の旅    アイ子

 湖に朱き鳥居や神の旅     惟之

 産土の神馬待たせて神の旅   初枝

       俳誌 嵯峨野 一月号(通巻546号)

2017年謹賀新年

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         タグボート(部分) 大津港にて  水彩 50号    昨年は多くの方々にご訪問いただきありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。      タブボート四隅繋がれ年明ける   惟之  

近江町市場の界隈十三句

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       「市民の台所」として親しまれている近江町市場

 京都発7:29発のサンダーバード3号に乗り、金沢に行ってきました。義兄の法事を終えて近くの近江町市場や主計町茶屋町、ひがし茶屋街を散策。4年前は雪で列車が遅れましたが、一月七日のこの日は、気温が10度まであがり、暖かい一日でした。

  朝日受け降り立つ人の息白し(敦賀駅)  惟之

  白山の雪の連山晴れわたり

  手取川渡り冬日の車窓かな

  雪吊りの松もお迎え鼓門

  冬ぬくし同胞集ふ古館

  格子戸の老舗の軒や冬簾

  輪唱の読経続きぬ七日かな

  海鼠噛み会話和みぬ僧ふたり

  ずわい蟹山と積まれて売られけり

  のど黒の尾ひれ背ひれや日脚伸ぶ

  日脚し伸ぶ暗がり坂の主計町(かぞえまち)

  冬日差す暗がり坂の石碑かな

  あかり坂暗がり坂や冬うらら

  浅野川桜冬芽の未だ固し

      JR金沢駅東広場に構える鼓をイメージした「鼓門」 

 老舗の料理屋 寿屋

 寿屋の前の道まっすぐにぬけ宮さんの辻階段をおりる

 主計町にある暗がり坂の石碑

 

  主計町茶屋街の町並み

 浅野川沿いの主計町茶屋街 桜冬芽が未だ固い

  泉鏡花記念館の近い茶屋街と浅野川大橋

  弁柄塗りの螢屋と柳   なつかしの景色となりぬ冬柳

 ひがし茶屋街と卯辰山。 幼きの日々は微睡み冬日差す。

  冬日差す屋根の高きや古館

第12回湖水会水彩画作品展のご案内

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  第12回 湖水水彩画作品展をご案内申し上げます。会員15名の日頃の作品40展を出展しています。ふるってご参加いただきたくお願い申し上げます。

 日時:平成29年1月17日(火)~1月21日(土)

    10:00~16:00 

 場所:大津市生涯学習センター1Fギャラリー

    大津市本丸町6-50 TEL 077-527-0025

 アクセス:京阪電車 膳所本町下車 湖岸方面へ徒歩10分

雪の毘沙門堂

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        雪の毘沙門堂へf石段をのぼる

新年句会の集合時間に少し時間があり、会場近くの毘沙門堂を参拝しました。本堂の大屋根は雪で真っ白。境内の枝垂れも雪が被っていました。春には疎水桜が開花、菜の花も咲き誇りますが、今はひっそり。雪解道や参道での凡句と句会での袋廻しの混迷句を紹介。画像は句友の捨弘さんより提供いただきました。     

  雪解道これより三丁毘沙門堂  惟之

  雪掻きの人と声掛け参拝す

  幼稚らと声掛け逢ひて雪の道

  雪しずくぽたぽた浴びて石段を

  参道や犬も転びし雪解道

  のびのびと疎水桜の冬芽かな

  初句会袋まわしに四苦八苦

  香の物色鮮やかに赤かぶら

  青々と澄まし彩る花菜かな

  会席の料理のデザート冬苺

 本堂の大屋根は雪で覆われ真っ白

 

 

 

 

 

 


第12回 湖水会水彩画作品展おえる

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  島の昼下り(近江八幡・沖島) F6 北川清房

第12回 湖水会水彩画作品展は、大寒のおり、多くの方々のご来場を賜りありがとうございました。 作品の一部と写生場所の拙句をご紹介し、お礼に替えさせていただきます。

  島の秋物干し竿の影のつづく  惟之

  さよならを子等と交わして島の秋

  桟橋は猫の居場所や秋日和

  かやぶきの千木かさなりて夏木立

  青蛙お前も神社にお参りか(美山八幡神社)

  子等の声池辺に弾み大紅葉

  鴛鴦の水輪揺れゐる比叡山

 島の港(近江八幡・沖島) F6 佐藤 武

  舟屋を翔ぶ海ねこ F8 高橋 満

 美山かやぶきの里  F6 山崎 清

  美山 F6 飯沼正明

  初夏の美山 F9 相根満誼

  初春(京都・美山)  F6  高橋忠英

 

  新緑  F6  中村忠治

 

  旧街道沿いの商家 F8  大田厚子 

  秋のトンネル  F4 清水ちよ  

 

  菊の湯前にて(山中温泉) 杉本幸男

  美しい街(イタリア)  F6  寺西千賀子

  迎春(祇園甲部歌舞練場) F6  町田源二

  宝ヶ池の大紅葉  F8  伯耆惟之   

 

 

二月の詩(鶏頭花)

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          雪の朝 大津市黒津 (2017年1月15日)

  鳶笛の一声わたり虫すだく   惟之

  昨夜の風倒してゆきぬ鶏頭花

  朝風に揺れて葉陰の葛の花

  信号の無き湯の街や星流る

  豆名月部屋いつぱいに赤子泣く

  一年が短くなりて冬至粥   洋子

  冬至湯にゆっくり入り夫偲ぶ  初枝

  冬至の日日没計る一年生  秀子

  銭湯の柚子と戯る父子かな  捨弘

  恙なく輸入の冬至南瓜かな  アイ子

  日野菜漬け味深まりて冬至くる  惟之

  冬至湯にありし日の母しのびをり

     俳誌 嵯峨野二月号(通巻547号)より   

 

  

 

 

 

湖岸の春

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    湖岸の春 F40 水彩画(2011年)

 比良山を背景にしたこの絶景。毎年、1月から2月に守山市今浜町のなぎさ公園に咲く早咲きの菜の花です。このシーズンにはブログに掲載したくなります。この風景に人物を入れてみたく思っていますが、悩んでいます。

   比良からの風より生れし花菜かな   惟之  

    

第34回公募 京都水彩展のご案内

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 第34回公募 京都水彩展が開催されます。ご高覧いただきたくご案内申し上げます。

  日時:2017年3月21日(火)~3月26日(日)

     午前9:00~午後5:00 最終日は午後4:00まで

  場所:京都市美術館 106号~110号

 

三月の詩(万葉の里)

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      正倉院の雛・模写(大津市坂本 旧竹林院にて)

  万葉の里を彩る柿たわわ   惟之

  さよならを子らと交わした島の秋

  軒下は貝殻の道冬に入る

  磨崖仏深山に御座す冬日中

  冬の鳥群れ飛び変幻自在なり

  

  余生まだ頼られをるや竜の玉   三枝子

  竜の玉トルコブルーの色に似て  捨弘

  巷の灯届かぬ辺り竜の玉     洋子

  乳母車押しゆく路地に竜の玉   美枝

  掌にこぼれ弾みし竜の玉     初枝 

  昔吾子のままごと遊び竜の玉   テル

  竜のひげ大事に玉を育てをり   敏子

  お手玉に遊びしことも竜の玉   みどり

  庭手入覗き見してる竜の玉    秀子

  探し物やうやう見出す竜の玉   睦美

  今日一日生きて七十路竜の玉   惟之

           誌上句会 兼題「竜の玉」

  重陽や余生まだまだ楽しまむ   和子

  みの虫の糸一すじの孤独かな   近子

  何気なき優しさにふれ萩にふれ  東音

  物干に正座してゐる雨蛙     海男

  稲光なにも傷めず闇を刺す    素岳

  丁寧に手術断り夏終わる     志津

  月仰ぐ永代供養と決めし後    志津

  秋の空赤とんぼには高すぎる   木理華

  鰯雲けつてみごとな逆上がり   千代

  思い出は咽せて吹き出す麦こがし アイ子

          やまびこ 私の好きな一句 

       俳誌 嵯峨野 三月号(通巻第548号)より 

 

  

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