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Channel: 水彩画と俳句の世界
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謹賀新年2018

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            田上山の初日の出

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

幸運にも見事な初日を拝むことができました。今年も平和な年でありますように。

  片空に黄金かがよふ初御空   惟之

  里山へ仲間と愛でる初日の出

  刻々と初日のぼりて黄金満つ

  秒刻み黄金広ごる初景色  

  大戸川からの湖南アルプス(7:05)

  7時31分  

  7時33分

  7時33分

  7時33分

  7時34分

 初日を受けて今月の山と新年会で談笑の仲間

  今年も怪我の無きように 

 

  


新春七句

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            赤いドック(兵庫県・家島) F50 2008年     

    ひろびろし大河合流初御空   惟之

    小晦日幼に兜くれし人

    拍子木を叩く幼や寒昴

    羽子板に並ぶ似顔の兄妹

    獅子舞に噛まれし稚児の大泣きて

    餅つきの声は高高小さき杵

    初富士を指呼する稚児やああ三度

    初空や朱きックの懐かしき

    

    

    

  

雪の笹間が岳

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            雪の笹間が岳山頂(2018年1月14日)

 新年の初山登山は雪の笹間(433m)が岳。夜来の雪で心配されましたが、雪景色を見るとのことで決行されました。登山口まではマイカー(自転車)で30分。薄らと化粧した山林や見下ろす田畑の雪景色は美しく、また鹿と思われる足跡にも出合いました。13時からの大鍋二つの新年会は夕刻までもり上りました。

  寒林を池に映して空の青   惟之

  雪山に確と爪跡獣道

  雪山の祠に一礼頂きへ

  沈黙の色なき景色冬木立

  石積の小さな塔や雪の山

  頂上へ火の用心のご案内 

  湯気二つのぼる鍋ありおでん酒 

 笹間山登山口に自転車を駐車(8:30)

 雪化粧した木立の銀世界(8:33)

 雪しずくを浴びて寒林をゆく(8:35)

 鏡池のような池に映る冬木立(8:38)

 鹿か猪のような足跡(9:07)

 石積の塔と出会いし雪の道(9:32)

 「火の用心」もある頂上への標識(9:34)

 山のぼる無事故を願い祠に一礼(10:00)

 頂上の大岩にのぼる(10:03)

  笹間が岳 山頂433m

  大岩の後ろの樹に付けられたプレート。グループを引退された長老(A氏)が20年前制作。

 「笹間が岳433m 1998・10やまぼこ」と刻まれている。

 鳥居をくぐり下山(10:30)

 深くえぐられた道を下山(11:20)

  雪畑を背景の笹間が岳(11:44)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水差しと缶ビール

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           水差しと缶ビール  6F

湖水会の新年互礼会を兼ねた室内写生会の作品。この一年の健康と健筆を願い13名が集いました。水差しは鉄製でぐるり環をなす面白い形。そして缶ビールには林檎や蜜柑も薄ら映り、構図全体を引き締めている。林檎がとても難しくうまく描けません。

   健康と健筆祈り御慶かな     惟之

   水差しはくるり輪なし冬ぬくし

   蜜柑描く人それぞれの数を描く

   冬林檎直立不動や影薄き

   大寒や去年の今日は不安中

 

 作品1,2

 作品3,4

 作品5,6

 作品7,8

 作品9,10

 作品11,12,13

二月の詩(笠置山)

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           三島池からの伊吹山冠雪 (2005年1月3日) 

       笠置山

   丁石の読めぬ一字や秋陰   惟之

   修験の笠置古道へ花すすき

   秋澄めり弥勒菩薩の大磨崖

   行在所の歌碑よむごとく秋の蝶

   大岩の胎内くぐり穴惑ひ

       誌上句会 兼題「日向ぼこ」

   玻璃ごしの亡夫の座を占め日向ぼこ  三枝子

   爺あくび子等もあくびや日向ぼこ   清彦

   甲羅干す親亀子亀日向ぼこ      惟之

   日向ぼこ如来の膝に日向ぼこ     憲勝

   片寄せて小舟漕ぎ出す日向ぼこ    洋子

   背の子もいつか眠りに日向ぼこ    幹男

   この星のいつも何処かで日向ぼこ   秀子

   日向ぼこ俳誌読みつつ舟を漕ぐ    初枝

   遠き日を孫と語るや日向ぼこ     静風

   日だまりに日向ぼこする爺ゐて    テル

   日差し浴び寡黙の夫と日向ぼこ    美枝

   富士遠き駅のベンチや日向ぼこ    東音

   親亀の背で子亀の日向ぼこ      捨弘

   漁師らの将棋談義や日向ぼこ     京子

      やまびこ(十二月号作品から)感銘・共鳴--私の好きな一句    遺言のなき戦死の兄の墓洗ふ     靖子      わが命けずるほど鳴くちちろ虫    志津      いつぱしの漁師に化けし日焼かな   仙命      夏休み少しいびつなオムライス    久子    老いし身に秋蝉の何うながすや    玲子    道元の威儀即佛法爽やかに      恵弘    さやけきやまぬがれぬ四苦受けとめて  恵弘    語り継ぐ一人に我も八月尽      東音    逝く老師惜しみ惜しみて薄紅葉    東音    この峡の空しか知らず稲雀      ひさ子    人去りて蛍は星になる時間      方城    月に空返して終わる揚げ花火     みどり    子ら駆けて路地生き生きと地蔵盆   明子    おはぐろや水の闇より木の闇へ    耕    抜衣紋頂に白き萩の風        咲久子    跡取りの絶えし分家の墓洗ふ     素岳    目印は白いハンカチ東口       睦美         俳誌 嵯峨野 二月号(通巻第559号)より         

 

第35回記念公募 京都水彩展のご案内

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第35回記念公募 京都水彩展が下記のとおり開催されます。

ご高覧いただきますようご案内申し上げます。

 日時:2018年3月29日(木)~4月1日(日)

    10:00~18:00 初日は13:00より

                最終日は17:00まで

 場所:京都文化博物館 5階展示室

    TEL 075 222 0888

 主催:一般社団法人 京都水彩会

 後援:文化庁・京都府・京都市・京都府教育委員会

    京都市教育委員会・NHK京都放送局・

    京都新聞・KBS京都

 協賛:ホルベイン工業(株)  

 

立春寒波の薄氷

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                    立春寒波の朝、大戸川の浅瀬に見られた薄氷・大津市黒津(2018.2.6)

     薄氷を潜りて流るさざれなみ   惟之

   日を浴びて切子のごとき薄氷 

   朝の日の川面に映えて薄氷     

 

    

 

立春寒波の薄氷(その2)

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               偶然にこんな自然のアートに出合う

  波波波寒寒寒の薄氷   惟之

  薄氷波の形に朝日差す

  川青き鳰それぞれの朝となり

 

 

 

 

 


手提げランプとポンカン

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            手提げランプとポンカン 6F 水彩

記録的な大雪のため北陸で立往生がつづいた2月8日(木)、湖水会の室内写生会に参加しました。手提げランプ外枠のカーブがむつかしい。窓ガラスや絵を掲げての室内風景の写生画としてみました。メンバーの作品や制作風景も掲載しました。

  デコポンの大きな出べそ春隣

  まだつづく立春寒波の立往生   

写生風景1

写生風景2

  手提げランプとポンカン(被写体1)

 コンドルと王冠(被写体2)

 作品1、2

 作品3,4

 作品5,6

 作品7,8

 作品9,10,11

 

 

 

 

ふたたび崇福寺跡

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              崇福寺跡塔心の礎石

昨年12月に訪れた大津宮関連史跡の崇福寺跡をふたたび訪門しました。崇福寺は天智天皇が発願した滋賀県滋賀里の山中にある古代寺院跡(668年建立)。谷川で分かれた三つの尾根にある寺跡の礎石には1400年の時空を経て感慨深いものがある。崇福寺跡からは、南滋賀ランプ近くの榛の木遺跡、大伴黒主神社、福王子神社をめぐり、南滋賀町廃寺から近江神宮詣で帰りました。写真はK氏提供

 京阪石山寺駅ー滋賀里駅ー北向地蔵ー百穴古墳ー志賀の大仏ー南尾根(金堂跡)-中尾根(塔址)-北尾根(弥勒堂跡)ー南滋賀里ランプー榛の木遺跡ー大伴黒主神社ー南滋賀町廃寺ー近江神宮ー神宮前駅ー京阪石山駅

  春日挿す赤き前掛け北向地蔵

  みほとけの横顔うるわし春うらら

  三尾根に古代遺跡や木の芽吹く

  塔心に腰掛け昼餉山笑う 

  塔址の礎石おほきや松の芯 

  金仙という名のしずく春の滝

 京阪石山寺駅に集合(9:00)

 滋賀里駅よりびわ湖を背に崇福寺跡を目指す

 日本の茶栽培の発祥地の史跡ガイド 嵯峨天皇の唐崎行幸の折、献茶。

 日本では唯一と云われる北向地蔵尊

 渡来人の古墳群のある百穴古墳へ

古墳群の外観

 古墳中より

 志賀の大仏の御堂

 志賀の大仏(弥勒菩薩)

 志賀の大仏の横顏

 金堂跡塔址へ

 南尾根の金堂跡へ

 梵釈寺金堂跡 

 梵釈寺の金堂跡をみる

 中尾根の塔址へ

 中尾根の塔心礎。地下1.2mに位置する塔心礎の側面に舎利容器が発見された(1938年)。金製・銀製・金銅製の三重の箱に入っていた容器(瑠璃壺)には紫水晶、ガラス玉などが納められていた。崇福寺は大津宮の廃都後、焼失と再建を繰り返しながら、室町時代頃まで存続していたとみられています。 

北尾根の弥勒堂跡

 金仙滝へ

 大伴黒主神社と謡曲の立札

 大伴黒主神社

 

 

 

 

新春七句

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            赤いドック(兵庫県・家島) F50 2008年     

    ひろびろし大河合流初御空   惟之

    小晦日幼に兜くれし人

    拍子木を叩く幼や寒昴

    羽子板に並ぶ似顔の兄妹

    獅子舞に噛まれし稚児の大泣きて

    餅つきの声は高高小さき杵

    初富士を指呼する稚児やああ三度

    初空や朱きックの懐かしき

    

    

    

  

雪の笹間が岳

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            雪の笹間が岳山頂(2018年1月14日)

 新年の初山登山は雪の笹間(433m)が岳。夜来の雪で心配されましたが、雪景色を見るとのことで決行されました。登山口まではマイカー(自転車)で30分。薄らと化粧した山林や見下ろす田畑の雪景色は美しく、また鹿と思われる足跡にも出合いました。13時からの大鍋二つの新年会は夕刻までもり上りました。

  寒林を池に映して空の青   惟之

  雪山に確と爪跡獣道

  雪山の祠に一礼頂きへ

  沈黙の色なき景色冬木立

  石積の小さな塔や雪の山

  頂上へ火の用心のご案内 

  湯気二つのぼる鍋ありおでん酒 

 笹間山登山口に自転車を駐車(8:30)

 雪化粧した木立の銀世界(8:33)

 雪しずくを浴びて寒林をゆく(8:35)

 鏡池のような池に映る冬木立(8:38)

 鹿か猪のような足跡(9:07)

 石積の塔と出会いし雪の道(9:32)

 「火の用心」もある頂上への標識(9:34)

 山のぼる無事故を願い祠に一礼(10:00)

 頂上の大岩にのぼる(10:03)

  笹間が岳 山頂433m

  大岩の後ろの樹に付けられたプレート。グループを引退された長老(A氏)が20年前制作。

 「笹間が岳433m 1998・10やまぼこ」と刻まれている。

 鳥居をくぐり下山(10:30)

 深くえぐられた道を下山(11:20)

  雪畑を背景の笹間が岳(11:44)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水差しと缶ビール

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           水差しと缶ビール  6F

湖水会の新年互礼会を兼ねた室内写生会の作品。この一年の健康と健筆を願い13名が集いました。水差しは鉄製でぐるり環をなす面白い形。そして缶ビールには林檎や蜜柑も薄ら映り、構図全体を引き締めている。林檎がとても難しくうまく描けません。

   健康と健筆祈り御慶かな     惟之

   水差しはくるり輪なし冬ぬくし

   蜜柑描く人それぞれの数を描く

   冬林檎直立不動や影薄き

   大寒や去年の今日は不安中

 

 作品1,2

 作品3,4

 作品5,6

 作品7,8

 作品9,10

 作品11,12,13

二月の詩(笠置山)

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           三島池からの伊吹山冠雪 (2005年1月3日) 

       笠置山

   丁石の読めぬ一字や秋陰   惟之

   修験の笠置古道へ花すすき

   秋澄めり弥勒菩薩の大磨崖

   行在所の歌碑よむごとく秋の蝶

   大岩の胎内くぐり穴惑ひ

       誌上句会 兼題「日向ぼこ」

   玻璃ごしの亡夫の座を占め日向ぼこ  三枝子

   爺あくび子等もあくびや日向ぼこ   清彦

   甲羅干す親亀子亀日向ぼこ      惟之

   日向ぼこ如来の膝に日向ぼこ     憲勝

   片寄せて小舟漕ぎ出す日向ぼこ    洋子

   背の子もいつか眠りに日向ぼこ    幹男

   この星のいつも何処かで日向ぼこ   秀子

   日向ぼこ俳誌読みつつ舟を漕ぐ    初枝

   遠き日を孫と語るや日向ぼこ     静風

   日だまりに日向ぼこする爺ゐて    テル

   日差し浴び寡黙の夫と日向ぼこ    美枝

   富士遠き駅のベンチや日向ぼこ    東音

   親亀の背で子亀の日向ぼこ      捨弘

   漁師らの将棋談義や日向ぼこ     京子

      やまびこ(十二月号作品から)感銘・共鳴--私の好きな一句    遺言のなき戦死の兄の墓洗ふ     靖子      わが命けずるほど鳴くちちろ虫    志津      いつぱしの漁師に化けし日焼かな   仙命      夏休み少しいびつなオムライス    久子    老いし身に秋蝉の何うながすや    玲子    道元の威儀即佛法爽やかに      恵弘    さやけきやまぬがれぬ四苦受けとめて  恵弘    語り継ぐ一人に我も八月尽      東音    逝く老師惜しみ惜しみて薄紅葉    東音    この峡の空しか知らず稲雀      ひさ子    人去りて蛍は星になる時間      方城    月に空返して終わる揚げ花火     みどり    子ら駆けて路地生き生きと地蔵盆   明子    おはぐろや水の闇より木の闇へ    耕    抜衣紋頂に白き萩の風        咲久子    跡取りの絶えし分家の墓洗ふ     素岳    目印は白いハンカチ東口       睦美         俳誌 嵯峨野 二月号(通巻第559号)より         

 

第35回記念公募 京都水彩展のご案内

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第35回記念公募 京都水彩展が下記のとおり開催されます。

ご高覧いただきますようご案内申し上げます。

 日時:2018年3月29日(木)~4月1日(日)

    10:00~18:00 初日は13:00より

                最終日は17:00まで

 場所:京都文化博物館 5階展示室

    TEL 075 222 0888

 主催:一般社団法人 京都水彩会

 後援:文化庁・京都府・京都市・京都府教育委員会

    京都市教育委員会・NHK京都放送局・

    京都新聞・KBS京都

 協賛:ホルベイン工業(株)  

 


立春寒波の薄氷

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                    立春寒波の朝、大戸川の浅瀬に見られた薄氷・大津市黒津(2018.2.6)

     薄氷を潜りて流るさざれなみ   惟之

   日を浴びて切子のごとき薄氷 

   朝の日の川面に映えて薄氷     

 

    

 

立春寒波の薄氷(その2)

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               偶然にこんな自然のアートに出合う

  波波波寒寒寒の薄氷   惟之

  薄氷波の形に朝日差す

  川青き鳰それぞれの朝となり

 

 

 

 

 

手提げランプとポンカン

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            手提げランプとポンカン 6F 水彩

記録的な大雪のため北陸で立往生がつづいた2月8日(木)、湖水会の室内写生会に参加しました。手提げランプ外枠のカーブがむつかしい。窓ガラスや絵を掲げての室内風景の写生画としてみました。メンバーの作品や制作風景も掲載しました。

  デコポンの大きな出べそ春隣

  まだつづく立春寒波の立往生   

写生風景1

写生風景2

  手提げランプとポンカン(被写体1)

 コンドルと王冠(被写体2)

 作品1、2

 作品3,4

 作品5,6

 作品7,8

 作品9,10,11

 

 

 

 

ふたたび崇福寺跡

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              崇福寺跡塔心の礎石

昨年12月に訪れた大津宮関連史跡の崇福寺跡をふたたび訪門しました。崇福寺は天智天皇が発願した滋賀県滋賀里の山中にある古代寺院跡(668年建立)。谷川で分かれた三つの尾根にある寺跡の礎石には1400年の時空を経て感慨深いものがある。崇福寺跡からは、南滋賀ランプ近くの榛の木遺跡、大伴黒主神社、福王子神社をめぐり、南滋賀町廃寺から近江神宮詣で帰りました。写真はK氏提供

 京阪石山寺駅ー滋賀里駅ー北向地蔵ー百穴古墳ー志賀の大仏ー南尾根(金堂跡)-中尾根(塔址)-北尾根(弥勒堂跡)ー南滋賀里ランプー榛の木遺跡ー大伴黒主神社ー南滋賀町廃寺ー近江神宮ー神宮前駅ー京阪石山駅

  春日挿す赤き前掛け北向地蔵

  みほとけの横顔うるわし春うらら

  三尾根に古代遺跡や木の芽吹く

  塔心に腰掛け昼餉山笑う 

  塔址の礎石おほきや松の芯 

  金仙という名のしずく春の滝

 京阪石山寺駅に集合(9:00)

 滋賀里駅よりびわ湖を背に崇福寺跡を目指す

 日本の茶栽培の発祥地の史跡ガイド 嵯峨天皇の唐崎行幸の折、献茶。

 日本では唯一と云われる北向地蔵尊

 渡来人の古墳群のある百穴古墳へ

古墳群の外観

 古墳中より

 志賀の大仏の御堂

 志賀の大仏(弥勒菩薩)

 志賀の大仏の横顏

 金堂跡塔址へ

 南尾根の金堂跡へ

 梵釈寺金堂跡 

 梵釈寺の金堂跡をみる

 中尾根の塔址へ

 中尾根の塔心礎。地下1.2mに位置する塔心礎の側面に舎利容器が発見された(1938年)。金製・銀製・金銅製の三重の箱に入っていた容器(瑠璃壺)には紫水晶、ガラス玉などが納められていた。崇福寺は大津宮の廃都後、焼失と再建を繰り返しながら、室町時代頃まで存続していたとみられています。 

北尾根の弥勒堂跡

 金仙滝へ

 大伴黒主神社と謡曲の立札

 大伴黒主神社

 

 

 

 

三月の詩(木之本)

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           賤ヶ岳の見える酒蔵 6F

   木之本

 木之本のコバルトブルー秋の空   惟之

 賤ヶ岳望む酒蔵秋うらら

 山頂は古戦場なり秋澄みぬ

 境内の寄進瓦や秋燕

 桑酒の徳利に魅入り秋みやげ

 

  誌上句会 兼題「息白し」 東音選

 特選

 白息の児ら熊除けの鈴鳴らし    幹夫

 しみじみと我が吐く老いの息白し  葵堂

 返答に困り白息吐くばかり     洋子

 駅員の目力清し息白し       啓子

 物言えば息の白さとなって消ゆ   敏子

 秀句

 洗堰に網打つ人の息白し      惟之

 駆け寄って諸手の孫の息白し    初枝

 白息に混じる言の葉清らなり    睦御

 ランドセルかたかた鳴って息白し  収子

 朔北の凛と駅長息白し       基雲

 音もなき百間廊下息白し      珠子

 ひきしまる朝の読経や息白し    靖子

 富士を背にスタートライン     須美子

 お揃いのジョギングウエア息白し  陽子

 大路行く祭礼の馬息白し      洋子

 気合入れ白息の時句を詠まん    十二朗

 滑り台の筒抜け出る子息白し    奈緒世

 老いてなほ勢ひある息白く吹き   紀久子

 句会へとはやる心や息白し     幸子

  やまびこ 感銘・共鳴ー私の好きな一句

 鬼やんま女大工のきびきびと    志津

 ラムネ抜くぽくんと昭和の音たてて 素岳

 蓑虫の糸一本の力かな       敏子

 爽やかやほ句ありてこそ恙の身   千恵子

 悪餓鬼を坊ちゃんと呼ぶ金魚売   素岳

 風折れのバジル香るや今朝の秋   久子

 筑波峯の弓手にかかる秋の虹    東音

 影よりも影のやうなる吾亦紅    爽見

 秋灯火いまだ師として古き辞書   爽見

 水澄むや鯉ゆるやかに鯉を避け   素岳

 秋耕や野川へだてて遠会釈     素岳

 鎌倉の五山の一位虫の闇      怜う

 草の花わたくしは此処わたくしも  憲章

 天の川b分水嶺へ一滴       梨里子

 呼び合うて遠ざかる鳥秋髙し    侑久子

 老犬と歩幅合わせて秋夕焼     節

 オクラ切る金太郎あめ切るごとく  満子

         俳誌 嵯峨野 三月号(通巻第560号)より

 

  

 

 

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