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Channel: 水彩画と俳句の世界
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第17回滋賀水彩展

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             BARGAIN UKI UKI 京都水彩画会奨励賞 斉藤幸子

 第17回滋賀水彩展が開かれています。ご高覧いただきますようご案内いたします。

   場所:大津市歴史博物館

   日時:平成25年5月29日(水)〜6月2日(日)

       9:00〜17:00 最終日15:30まで

   主催:滋賀水彩会 後援:京都水彩会、滋賀県・大津市・大津市教育委員会ほか

一般43点、会員37点の合計80点が出展されました。知事賞などの各賞は10作品。力作揃いですが、OKをいただいた作品をUPさせていただきました。TOPにあげさせていただいた BARGAIN UKI UKI はごらんのとおりベテランの傑作です。むつかしい背景を黒っぽくされ、全体をピリッと引き締められた。レモンや造花の配置も素晴らしい。

         檸檬透く硝子の瓶や肩光る    惟之

       CAT cat cat  大津市長賞 若林和子

作者は大賞に驚かれていたが、それにふさわしい作品。中央のしっぽを高くした猫は小さな置物をモデルにされた。左にいる黒猫は一時預かっておられ、今はいないがとても賢く印象深いとか。作者の強い思いがこの金色の眼に出ている。上の虎猫や猿のような猫もいて、とても楽しい猫たちと生活を共にされている。

     黒猫の目は光けり春憂ふ     惟之    

              樹木萌える  滋賀県知事賞   尾崎健一

写真の写りがわるくここでは作品の素晴らしさが出ていない。右手前を暗い杉の森林群にされ、次第に左上にせりあがる構図でむつかしい春の山を見事に描かれている。近景、中景、遠景の樹木がリズムがここちいい。

        五線譜を斜(はす)に昇りし春の山    惟之

     逢坂越え  京都新聞滋賀本社賞  光石正弘

 桜満開の下を青い電車が気持ちよく、トンネルぬけてーーーー。大津の人なら皆さん大好きな景色だ。大きな作品では、色濃くしてしまいがちなのを気持ちを抑えて、淡い色調で、透明水彩できれいに描かれた。

       春爛漫トンネルぬけて何処へか    惟之

       満開や花のトンネル電車すぐ

                 ホジタ−ノの果物屋さん  横田隆子

 イタリーに行かれたときの写真をもとに楽しく描かれた。店先には色とりどりの果物が並び、店員と客とのやり取りが聞こえてきそう。店員の頭上には唐辛子がゆれていて可なり刺激的。ITARIAと描かれた袋を破いて中味を出している。活気あるた瞬を捉えた作品である。  

                 今日も干す頭の上の唐辛子    惟之

             色彩の庭    増田恵子

 キャンバスを縦にして、色とりどりの花をいっぱい庭に咲かせた構図。ひとつひとつの花は丁寧に描かず描きこみ、バックにはパラソルと窓をそれらしく配置されたベテランの筆使いである。男性には描けない花と対峙する心情深い作品とおもった。

      パラソルの窓辺彩る花園かな   惟之   

                          温室のバナナ

 京都植物園のバナナとその花を描かれた。とても面白い構図で、バナナの花ははじめてお目にかかる。ずいぶん大きくて紫がかっている。やはり熱帯の花。この傍は幾度なく通っているが、気が付かなかった。一度ゆっくり見てきたい。

         梅雨晴間 バナナの花の 吊りさがる   惟之

            田んぼに水の入る頃  渡辺徳一郎

 作者とはじめて、この作品の前でお話しできた。安曇野はよくお描きになられており、作品にはいつも人物が登場。この絵にも畔を歩く人と、田植えの人が見られる。ブログ「徳さんのスケッチブック」を名刺をいただき、訪問させていただきました。いきなり人物クロッキーがでてきて圧倒されました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

         安曇野の山々映す田植どき    惟之

                ヴュルツブルグ夜明け・ドイツ(部分)  中塚 勝

 ロマンチック街道の起点ヴュルツブルグ。アルテマイン橋から大聖堂方向を夜明けに描かれた。この作品は手前の橋の部分が半分を占め、作者の意図が明確である。夜明けの空と橋が一体となり、作者お得意の点描に感じた。右の欄干からは日が少し零れ、全体にうす暗い雰囲気に唯一ひかりが射している。 遠景の聖堂群の素描の扱いが魅力的だ。

            大聖堂 春の夜明けの マイン川   惟之

                 参道      村上 真お

   安土の観音正寺への新緑の参道。屋根に射す光や参道に零れる木々の影が涼しい。特に木漏れ日の影はすうーと一筆。また、光のあたった左の影と日向の明暗や木の葉おんの照りが実に見事に描かれている。右上の空間は、びわ湖側の安土野とのことである。佐々木六角を祀る観音正寺への道は、東西南北にあるが、この参道は東からの道。北からは地獄越えの参道があり、引き返したことがある。

      新緑の 影一筆や 観音寺    惟之

                    延暦寺にない堂   50F  伯耆惟之

 延暦寺西塔のにない堂は、法華堂(右)と常行堂(左)を渡す天秤橋を弁慶が担いだといういわれがあり、この御堂を合わせてにない堂と云われている。左右相似の御堂。苔むした御堂前の緑が美しく、訪れる人があとを絶たない。みなさんこの前で佇まれる。天秤橋をくぐると前方に釈迦堂がある。昨年は法然850年遠忌、親鸞800年遠忌であったが、こちらの御堂で行を積まれたといわれる。

     にない堂 苔滴りて 立つくす   惟之

     苔咲いて 御堂に静寂 澄みわたる  

     

                        講評風景 5月30日

 京都水彩会の千代田利行会長に毎年、一般公募の作品につきご講評をいただいてる。一点一点、懇切丁寧に、目から鱗の落ちるように絶妙の語りでポイントを指導いただきありがとうございます。これからもどうぞよろしくご指導をお願いいたします。

 

 

 

 

 

           

 

  

 


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