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Channel: 水彩画と俳句の世界
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令和六年一月の詩(明智越)

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              湖北秋暁 F30号(水彩)

 新年あけましておめでとうございます。60歳半ばで始めたブログ「水彩画と俳句の世界」は、とても良い仲間と結社に恵まれ、これまで無事に続けることができました。今年もどうぞよろしくご愛顧を賜りたくお願い申し上げます。

     明智越

秋麗やりすの横切る明智越  惟之

山並へ子らと駆けつこ稲穂波

橡の実をラインで見せて名を問う子

劇団の初舞台なり孫の秋

峠より京一望や花すすき

    誌上句会 兼題「枯木立」

特選

枯立木下を玉川上水路  清次

里山に住み枯木立枯木立  三枝子

眠らない都会の灯り枯木立  東音

枯木立いつも誰かが蘆花の墓  珠子

法灯を守りて比叡の枯木立  靜風

秀句

公園の遊具はきりん枯木立  安恵

現世やわが身と似たり枯木立  泰山

山荘や星を宿せる枯木立  翠

夕映えのl落暉を背に枯木立  鈴子

枯木立ペダルのギアを上げにけり  光央

枯木立吊るす屋台のお品書き  知恵子

となり家の土蔵をしのぐ枯木立  みどり

妖精のオブジェが招く枯木立  洋子

蒜山は遠くに見えて枯木立  由紀子

一羽づつ烏のとまる枯木立  洋子

彼木立見え隠れして黄泉の国  治子

てっぺんに鴉の巣あり枯木立  惟之

寒太郎ひゅうひゅう抜ける枯木立  賀代

我に似し野に一本の枯木立  つとむ

独り言聞ひてゐそう枯木立  敏子

    やまびこ(十一月号の作品から)感銘・共鳴ーー私の好きな一句

紫蘇もんで生命線の染まりけり  千代

鎖場の鎖のみ込む夏の霧  勝彦

大西日背負いておりる琵琶湖岸  博女

明日といふあてにならぬ日トマト捥ぐ  隆を

八の字にくぐる八十路の茅の輪かな  怜

バス停に手書きのダイヤ夏祭  そよ女

億年を思えば一時蝉も吾も  豊子

大き影ゆらし黒揚羽の無音  史子

よく笑ふ子を真ん中にソーダ水  美幸

故郷へ道ひと筋や青田風  敏子

幸せは自分で見つけ日照草  清子

炎昼や貼りつく家の影  信儀

母からの浴衣今年も袖通す  裕世

   俳誌嵯峨野 一月号(通巻第630号)より

  

 

    

 


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