1000匹の鯉の幟や芥川 芥川の両岸に架かる鯉幟 舘善氏より提供
新年の言の葉行き交ふ立木山 惟之
初神楽子ら集つて笛太鼓
初雪の雫滴る二年坂
比叡望む水上消防出初式
清水の桜冬芽のほの朱き歯生え初める
下萌えや大地の乳歯生え初むる 洋子
蒼天に浮雲三つ下萌ゆる 美枝
幼とのネット通信草萌ゆる 惟之
下萌やくぐもる鳩の声しきり 秀子
草萌えて番ふ雀の狭庭かな 初枝
苔むした水掛地蔵草萌ゆる アイ子
下萌や一気彩を増してをり 幸子
下萌や花壇世話するボランティヤ テル
俳誌 嵯峨野 5月号(通巻第526号)