祭祀場の巫女埴輪
淀川流域で最大級の陵墓といわれる今城塚古墳へ吟行にゆきました。古墳は6世紀前半に築かれた前方後円墳で、継体大王(聖徳太子の曾祖父)の真の陵幕といわれています。高槻市民のボランティアらの10年間にわたる発掘調査で、日本最大級の埴輪祭祀場や、墳丘内石室、などの当時最先端の土木技術などの貴重な発見が相次ぎました。古代史の謎に魅せられた楽しい吟行でした。お世話いただきました善さんありがとうございました。
JR高槻駅ーー里塚ー西国街道ー芥川散策ースサノウノ尊神社ー今城塚古代歴史館ー今城塚古墳ーJR摂津富田駅
諸手揚ぐ巫女の埴輪やかもじ草 惟之
朱き沓履きて大王眼る春
千木し家形埴輪風光る
結界の円筒古墳風光る
墳丘のテラスへのぼるしゃがの花
春の墳馬・牛・鶏も葬の列
手水鉢は塔心礎や躑躅咲く
流されて付きつ離れつ残り鴨
残る鴨流るるままや芥川
遠山や桜蕊ふる長堤
街道沿いの一里塚
芥菜の花満開や芥川 すてひろ
春光の川面弾けし鳥の声 ひろよし
長堤のポンポン山は霞けり たか子
健脚の後追う我や遅桜 ひろき
塔心礎の手水鉢のあるスサノウノ尊神社
謎めきし土偶の微笑春の昼 よう子
今城塚歴史館の埴輪群
ピンク石灰岩でつくられた石室
朱き沓履きて大王眠る春 のぶゆき
春風や埴輪繕ふ今工人 ひろき
二重壕守る王陵蝶々舞ふ たか子
墳丘のテラスより見下ろす
今城塚古墳を背に半年ぶりに集う句友