俳誌嵯峨野一月号の表紙絵 益田富治
パーカッション響く駅舎の秋の午后 惟之
秋晴れや駅階段の音楽会
老松の空へ蔓巻 山葡萄
愛宕山京を見下す花芒
天しメタセコイヤの並木道
雨風に耐えて見張りの案山子かな 初枝
我にきて遊べや雀捨案山子 洋子
案山子道でんと構へし金太郎 アイ子
役終えて力ぬけたる案山子かな 美枝
ファッションを着こなす案山子後向き 秀子
案山子たち仕事終へてもなほ元気 幸子
いけめんの案山子に逢へば足軽し 晴子
目を見張るアンパンマンの捨案山子 惟之
俳誌嵯峨野一月号(通巻522号)より転載